突然ですが、美容室でカラーリングする時ってニ通りの始まり方があるのをご存知ですか?
そしてその二通りの始まり方というのは以下のような
- 乾かしてからカラーリングする場合
- 濡れた状態でカラーリングを始める場合
こういった始まり方の事なんですが、もしあなたが
- 乾いた状態と濡れた状態のカラーってどんな違いがあるんだろう
- 色の出方や、色持ちに影響はあるのかな?
- 濡れたままでカラーリングしていいの?
こんな風に疑問があったり、それってちょっと気になっていたんだよね~。
と思って頂いたなら、今回はそんなあなたの素朴な疑問への答えを美容師の専門的知識をフル活用しつつ、簡単に理解して頂けるように整理してお伝えしていきたいと思います。
目次
濡れた髪にカラーリングをしても大丈夫なの?
まず、最初にあなたが一番知りたいのではないか?
と予想される、濡れた髪にカラーリングを行なってもいいの?
という疑問に最初にお応えしますね。
この疑問への回答としては…
著者
色持ちや発色に影響はないので大丈夫。
※但し、濡れた髪に対するカラーリング工程が正しく行われた場合に限ります。
となります、でも、、、
著者
正しく行われているなら大丈夫なんだ〜。
じゃあ、美容師さんはみんなプロだから大丈夫って事なんだな?
なんて簡単に考えちゃダメですよ〜。
あくまでこの回答は工程が正しく行われた場合の話であって、美容師さんにも色々な考え方があるものです。
美容師さんによっては濡れた髪へカラーリングする際のあたへの説明が
なんていうポイントもあったりします。
そのポイントは、言い換えれば濡れた髪にカラーを施術する際に大事な考え方です。
なので、その大事な考え方ってなんなの?
って思われた方は以下を読みすすめて見て下さいね。
まずは、お伝えしたい事の理解が深まりやすいように、乾いた髪と、濡れた髪へのカラーリングの違いを以下で御確認下さい。
乾いた髪と濡れた髪へのヘアカラーの違いって何?
濡れた髪と乾いた髪のカラーリング時の違いを以下のグラフにまとめてみました。
濡れた髪へのカラーリング時 | 乾いた髪へのカラーリング時 | |
ヘアカラーの発色 | 放置時間が少ないと若干薄くなる | 放置時間が少ないと薄くなる |
ヘアカラーの色持ち | 放置時間が少ないと若干悪くなる | 適正にもつ |
お客様側からすると両者の違いって実は2つくらいしかありません。でも、この違いは放置時間を調整すればなんら問題にはならないんですね。
美容師 髪屋
濡れた髪にカラーする時は「薬剤の調合で調整する」っていうけど!それってあり?
上記の違いをご理解頂いた上で、前述させて頂いたカラーリング時の色持ち、発色に関わってしまう大事な考え方について解説していきたいと思います。
ところで、その考え方を解説していく前に、あなたはこんな言い回しって聞いたことありませんか?
美容師さん
これは、沢山の美容師さんのブログなんかにもあちらこちらで書かれていることなんですが、あなたはこんな言い回しはご存知でしたでしたでしょうか?
著者
でも、実はこの美容師さんの言い回しって
ヘアカラーの原理を考えると、色持ちや発色の為には良く無いんじゃないか?
って事が凝縮されています、、、。
そして、今回あなたにお伝えしたい濡れた髪へカラーリングする際に大事な考え方はこういった美容師さんの一般的な言い分とは大きく違います。
でも、カラーの発色と色持ちを考えるとかなり重要なコトでもあります。
だから、この考え方を外してしまうとたちどころにあなたの髪に行ったヘアカラーの色持ちが悪くなってしまう可能性が高くなります。
逆に言えば、この考え方さえ外さなければ!
濡れた髪へのヘアカラーは適正に行なわれているので、カラーの発色や色持ちには影響がでていない。
という事になります。
あなたはこの大事な考え方を知りたいと思いますか?
もし興味を持って頂けたなら、この後は
- 濡れた髪に行われているカラーリング工程で頻繁に説明されている美容師さん言い回しは何がだめなのか?
- 濡れた髪にカラーリングする際に、色持ちと発色に関係する大事な考え方
を追求してお伝えしていきますので、時間の無駄にならないように興味のある方だけ読み進めて下さいね。
濡れた髪へのカラーリングで一番大切なのは実は〇〇
美容師さん
このようなフレーズは沢山の美容師さんの説明でも言われている事なんですが、実はこれって正しい事でもあり、間違いでもあります。
それはどういう事かというと、、、
ヘアカラーの薬剤は調合が濃い色味であるほど色味は濃くなる。
それは確かですし、濡れた髪へのカラーの発色は薄まりやすいというのが事実ならば一見すると正しく感じる意見ですよね。
でも、
著者
これは前述したグラフにも書いてありましたよね。
ほら、放置時間が少ないと、、、って。
ねっ、思い出してもらえましたか?
そう実はこれが今回お伝えしたい、濡れた髪をカラーリングする際の大事な考え方なんです。
この事を一般の方が分かりやすいように、ものすごくざっくりと文章で簡単に説明するならば以下のようになります。
充分な時間で染料が酸素と反応→染料が大きくなり髪に定着する
充分な時間で染料が酸素と反応→染料が完全発色して色が濃くなる
以上の簡単に説明した薬剤知識程度でも説明がつくとおり、実はカラーの完全発色+色持ちの良さを満たす条件にはにしっかりとした放置時間が一番重要なんです。
著者
そして、この薬剤の原理原則に従って考えると薬剤の色味を濃く調合し放置時間を長くおけば
- 色が入りすぎて暗くなったり
- 色が出すぎてしまったり
という失敗に繋がりやすくなりますよね。
カラーの色素は放置時間を充分に置くことで完全に発色するというのは、解説させて頂いた通りです。
著者
【薬剤の調合を変えるというのは濃くするという事】でもそれって色持ちが悪くなりますよね?
という事はですね、、、つまり!
濡れた髪にカラーをする場合に薬剤を調整するというのは平たくいうと
薬剤を濃く調整して対応する=暗くなる失敗をしないように放置時間を短く設定する考えでカラーを行う
という事になりますね。
著者
でも、薬剤の調合が濃いからと放置時間を短すると
色素が酸素と反応する時間がたりなくなって、色持ちや発色は悪くなってしまうんです。
しかも、美容師さんサイドで考えるとぶっちゃけ放置時間は短いほど助かります。
だって、お客様一人にかかる時間が10分短縮できたなら、六人のお客様を担当する場合は60分の短縮ができてしまう訳です。
すると、ちょっとした休憩時間を作れるわけですからね。
でも、薬剤の発色の原理原則から考えると放置時間の短縮は
- 発色が中途半端になる
- 髪に色素が定着しない
というデメリットしか無いのです。
放置時間を25分~30分しっかり置くことを念頭におけば、髪が乾いていても、多少濡れていたとしても仕上がりに違いは出ません。
時間をしっかり置くことが前提なら、濡れた髪への薬剤の濃度の調整は行う必要性が全く無いどころか、持ちの悪さや、色ムラに繋がるデメリットしかないという事になります
逆に言えば、濡れた髪の施術時に、通常の乾いた髪にカラーリングする濃度と同じ薬剤を使用して放置時間を通常よりも長くとっている美容師さんは薬剤を正しく使用できていると言えます。
これは著者の経営する美容室で実践されていることなので事実です
乾いた髪と濡れた髪へのカラーリングは結局どっちがいいの?
いかがでしたか?
以上がこの記事の冒頭でお伝えした、
濡れた髪へのカラーリングは色持ちや発色に影響がないので大丈夫。
※但し、濡れた髪に対するカラーリング工程が正しく行われた場合に限る。
という部分であなたに知って頂きたかったポイントとなります。
乾いた髪、濡れた髪への施術はどちらの方法であれ正しい工程を踏んでいれば、なんら色持ちや発色に違いはありません。
でも、濡れた状態でカラーを塗れば早く塗布できる、色味を濃くすれば早く流せる、というご美容師側の都合主義であなたのヘアカラーの色持ちや発色が悪くなってしまっては本末転倒ですよね。
繰り返しますが、乾いた髪へのカラーリング、濡れた髪へのカラーリング、正しく行えばどちらの方法でも結果は同じです。
もし自分で判断をつけたい場合は、以降のヘアカラーの際は試しに担当の美容師さんにこんな風に質問してみて下さい。
- 濡れたままでカラーしても平気なの?
- 乾いてるときと何かやり方とか変わるの?
もしこう質問して、カラー剤の濃度を調整するから大丈夫。
なんて返答がきたら要注意ですよ(笑)
だって、その方法が原因でカラーの色持ちが悪くなったり、色味の発色が中途半端になっているかもしれないですからね。
ただこの方法は、美容師さんと気まずい雰囲気にならないようにやんわりと聞いてあげてくださいね。
もし上記のような返答がきても、それ違うんじゃない?
なんて絶対言い返してはいけません、かなりの確率で気まずい雰囲気になってしまいますからね(笑)